静岡市でAGA治療、ED治療、テストステロン補充療法をまとめて提供しております。

LINE予約
アクセス
静岡テストステロン補充療法(TRT)ブログ

テストステロンサプリは下手におすすめできない理由

静岡メンズ外来、担当医師の大石龍之介です。今回はテストステロンサプリについてです。

テストステロンサプリは、インターネット経由で気軽に手に入る時代となりました。

その前に、そのリスクについて正しく理解する必要があります。

個人輸入テストステロンサプリには、偽物が多く含まれる

テストステロンサプリについては、国内生産がされていないため、基本的には海外製品を個人輸入する方が多いようです。

しかしこの手法だと

  1. 偽物がある
  2. 毒性の強いメチルテストステロンである

リスクがあります。

無害な小麦粉であれば良いのですが、特にメチルテストステロンはリスクがあります。

メチルテストステロンの内服は、危険

メチルテストステロン(methyltestosterone)の内服は、現在の男性ホルモン補充療法(TRT)では一般的には推奨されません。 その最大の理由は、17α-アルキル化された経口アンドロゲン特有の肝毒性です。

一方で、注射製剤や経皮製剤(ゲル・貼付剤)、近年の経口テストステロンウンデカン酸(testosterone undecanoate)とは安全性が大きく異なります。

Newer formulations of oral testosterone undecanoate: development and liver side effects:Sex Med Rev
. 2025 Jan 31;13(1):33-40. doi: 10.1093/sxmrev/qeae062.

なぜメチルテストステロンの内服は危険なのか?

通常のテストステロンは経口投与すると肝臓でほぼ分解されてしまいます。

そこで昔開発されたのが

  • 17α-アルキル化

という化学修飾です。

この修飾によって

  1. 経口吸収が良くなる
  2. 初回通過効果を回避できる

反面、肝細胞に長時間曝露されるため、肝障害が起こりやすくなります。

Medicinal Use of Testosterone and Related Steroids Revisited:Molecules. 2021 Feb 15;26(4):1032. doi: 10.3390/molecules26041032

メチルテストステロン特有の有害事象

メチルテストステロンの内服による有害事象として、報告されているものは

  • 胆汁うっ滞性肝炎
  • 黄疸
  • 肝機能障害
  • peliosis hepatis(肝類洞拡張症)
  • 肝腺腫
  • 肝細胞癌

です。

古典的ですが非常に有名なLancetの研究では、60例の長期メチルテストステロン服用患者で

  • 32%が肝機能異常
  • 63%で肝シンチ異常
  • 肝生検でpeliosis hepatisの初期像

が確認されています。

また近年のレビューでも、

methyltestosteroneは肝毒性のため現在ではほとんど使用されない

とまとめられています。

Liver damage from long-term methyltestosterone:Lancet. 1977 Aug 6;2(8032):262-3.

メチルテストステロンによる、肝腫瘍とpeliosis hepatis(肝類洞拡張症)に注意

長期使用では

  • 肝細胞腺腫
  • 肝細胞癌

が症例報告されています。

発症まで5〜11年程度の長期服用例が多く報告されています。

peliosis hepatis(肝類洞拡張症)は、肝臓内に

血液で満たされた嚢胞状病変

が形成される疾患です。

重症になると

  • 腹腔内出血
  • 肝破裂

を起こすことがあります。

17α-アルキル化アンドロゲンの代表的合併症です。

Treatment of Symptomatic Male Hypogonadism with New Oral Testosterone Therapies: A Comparative Review of Jatenzo, Tlando, and Kyzatrex:Medicines (Basel). 2025 Dec 22;13(1):1. doi: 10.3390/medicines13010001

メチルテストステロンと、経口テストステロンウンデカン酸の違い

下記の通りです。

項目 メチルテストステロン 経口テストステロンウンデカン酸
化学構造 17α-アルキル化 エステル化製剤
初回通過 受ける 主にリンパ吸収で回避
肝毒性 高い 臨床試験では重大な肝毒性なし
現在の位置付け ほぼ使用されない 新しい経口TRTとして使用される国がある

経口テストステロンウンデカン酸(例:セルノスカプセル)は、日本では国内製造していないため、特定の許認可の降りた代理店から輸入し、医薬品として流通しています。

当院でも、当然許認可のある業者から仕入れております。

ご興味ある方は、お気軽にご連絡下さい。

関連記事

PAGE TOP
目次